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食品表示の不備是正を私が呼びかける真の理由!

2006年10月17日
食品事業者に表示の不備・違反を直すよう呼びかけているのは単にJAS法違反にあたるから、ということではありません。

JAS法違反で回収命令を出されることは普通ありません。

注意して頂きたい視点は別にあります。

市場品を検査・監視する立場にある機関に所属する専門家なら、以下のような思考回路が働きます。

「表示を間違えている」
⇒「その商品の製造者・販売者には品質保証・品質管理上の知識が乏しい」
⇒「食品衛生にも問題を抱えているだろう」
⇒「その商品は大腸菌群が陽性である可能性が高いのでは?」
⇒「抜取り・買取検査」
⇒「やはり大腸菌群が陽性であった」
⇒「回収命令・指示を出す」

大腸菌群陽性が食品衛生法で違反に当らない食品も多いですが、そのまま加熱せずに食する食品は該当すると考えた方が無難です。

私は監視する側の人間ではなく、事故を回避する側・企業を守る側の立場です。回収予防は出来ますが、大腸菌群陽性と社外から指摘された後に相談を受けても回収回避は出来ません。回収回避の論理的思考展開は出来ますが、黒を白とすることは倫理的にできません。

大腸菌群陽性であると知った上で、商品を出荷・販売する人はいません。知らずに販売し、社外から指摘を受けて初めてその事実を知る、事故は全てこのケースです。

大腸菌群の検査には2日間を要します。指摘を受けてから外部の公的機関等に確認・調査のための検査を依頼した場合、報告書が出来上がるまでには早くて7日後です。私でも暫定報告書の提出は1日後、正式報告書の提出は2日後です。

自社で毎日検査している場合はその結果を基に製造に問題はなく、流通・販売時に一部温度管理不備で不良品が発生した可能性もありうる等、指摘を受けた当日に暫定報告書を作成・提出することが出来ます。自社検査を行っている意義・強みはこういう非常時に発揮されます。

回収は止むなしとしても、原因調査・改善報告書を提出するまでは商品の製造・出荷は見合わせなければなりません。当日報告出来ずに7日間後に報告した場合、その時間差が更に大きな損失を生みます。


「たかが表示不備、されど表示不備」
品質保証の専門家にとっては、単なる表示情報ではなく、そこから様々な企業情報・実情が読み取られている実情を知って頂ければ、幸いです。

私の実力が専門家筋の中で、相対的にどれ程か客観的な判断は出来ませんが、私が前記の思考回路で買取した食品の大腸菌群陽性検出率は今のところ累計で35.7%です。

表示・食品衛生の専門家と名乗るのがおこがましい私でさえ、この確率です。私と逆の立場である監視側専門家はどれ程の高確率なのか、食品製造者に寄り添う立場の人間として恐怖心を抱きます。

 
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